京都美術青年会について
京都美術青年会は、昭和四年九月一日に、株式会社京都美術倶楽部を母体として誕生した団体で、京都美術商協同組合員の店主、家族、店員のなかの四十才以下のもので構成されており、現在の会員数は約五十名です。
会員相互の親睦を図ると共に、品性の陶冶と見聞の向上を期するを以って目的とし、十周年には、「形物香合図鑑四巻」を記念出版、三十周年記念に「大徳寺名宝墨蹟展」、四十周年「千利休居士名宝展」、六十周年記念には、「京都における幕末の茶陶名工展」を開催するなど対外的にも有益な活動を続けて参りました。
特に創立時より昭和十六年までの二十一号に及ぶ会誌は、大和絵研究より始まり、古筆切序説など、貴重な研究成果として現代でも其道の方々に重宝されております。
戦後は、東京、大阪、名古屋、金沢の各青年会と協調して五都美術青年会として活動する事も多くなりました。
さらに、最近の活動としては、裏千家桐蔭席、熱海MOA美術館、京都芸術センター明倫茶会などの懸釜を担当させていただくことを通じて、視野を広げ人間育成に良い機会を頂戴しています。